松井証券の広告展開「不安はぜんぶ、松井にぶつけろ」に脱帽する話。

松井証券の広告展開「不安はぜんぶ、松井にぶつけろ」に脱帽する話。

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。

広告は好きですか?私は大好物です。

松井証券から「不安はぜんぶ、松井にぶつけろ」というのプロモーションが2018年11月あたりからスタートしています。

今の時代は先行きが見えなく、どこか混沌としていますよね。

「お金の不安」「生活の不安」「将来の不安」

そのような不安が漂う空気感を、上手く捉えているのが松井証券です。

シンプルながらメッセージ性が高い動画、それに続くプロモーション用WEBサイト自社の強みを活かしたPRに、もう脱帽です。

1年ぶりくらいに心地よい広告を見た気がしました。

※今回はドローンにまったく関係ありません

「不安はぜんぶ、松井にぶつけろ」

ざっくりとプロモーション概要の説明から始めていきます。

プロモーションを行っているのが松井証券。株・投信・先物・FXを扱っている証券会社です。

自社の新規顧客獲得のために宣伝をおこなっており、

  • 主にYoutube広告(5秒)の動画
  • TwitterなどのSNSで広告およびフォローキャンペーン
  • 数パターンのランディングページ(WEBページ)を設置

3つを同時展開させてプロモーションをしています。

打ち出し方は6種類。

ライフイベント(就職、転職、結婚、子供の誕生、子育て、定年)の人生の節目になる出来事に直面しているターゲットに刺さる広告内容です。

本来なら6パターンの動画をここで紹介したいのですが、残念…、松井証券の公式Youtubeチャンネルにアップされていませんでした。その後、動画アップいただきました!感謝です!

動画は秒数短く一瞬の勝負なので、構えてみてください。ここまで揃えるかと思ってしまうシリーズ物です。

就職編

結婚編

育児編

出産編

転職編

定年編

ストレートな潔さと、気持ちよく得られる同感

「未来の不安」=「お金の不安」と捉えて、各ライフイベントごとに表現しており

  • 就職編:そういえば、うちの会社、退職金無いんだった…
  • 結婚編:お金の話をしないで、ここまで来ちゃった
  • 定年編:定年まであと5年。こう見えて、貯金はない

と、本当は結婚や就職などそのライフイベントでは嬉しいはずなのに、どこか不安を抱えている心情・・・その不安を松井証券にぶつけてくれ、という話の展開です。

上記3つのほかにも、

  • 転職編:転職して給与が増えた。でも、退職金は少ない。
  • 出産編:パパ、僕、医学部に行きたい
  • 育児編:大学卒業まで1350万円はかかるって。

とキャッチコピーと、少しだけ希望に満ちたカラフルなビジュアルの広告。このギャップがなんとも絶妙です。

お金という不安を解消するために「不安はぜんぶ、松井にぶつけろ」と謳っているわけなのですが、ここで登場するライフイベントのひとたちは投資や株というのは初心者

きっと初心者にとっては「投資って危なそう」「証券会社が手数料をふんだくるんでしょ」というマイナスなイメージを持ちやすいですよね。

でも、松井証券には初心者でも100円からアプリ取引もでき、100年続く老舗の安心感、ネット証券ならではの手数料の安さなど、受け入れられる土台が備わっています。

ただ上手に宣伝するわけではなく、自社の強みを上手く引き出した広告なのです。

しかも松井証券という少し硬そうな…古いような名前から連想されるイメージを、いい意味で打ち崩す。バランスが良すぎです。

各チャネルと連動しているのも心打たれる

前述の通り、Youtubeの動画広告(5秒)を始めとして、SNSや電車内広告をうって、ランディングページ(WEBページ)に落とし込んでいく流れが、実にスムーズなのです。

01.Youtubeの動画広告(5秒)

昨今のYoutubeの勢いは凄まじですよね。テレビCMに使用する予算が、Youtube広告などにドドドッと流れ込んでいる気がします。

まだ効果測定中だとは思いますが、企業側もYoutubeでの広告展開をし始めていますね。

松井証券では5秒だけの動画をつくっています。

動画としては動きはなく、写真ビジュアル+ナレーションのみ

「転職して給与が増えた。でも、退職金はない。」「不安はぜんぶ、松井にぶつけろ」

これだけです。

Youtubeの特性として、動画広告は5秒後に視聴者がスキップが可能になります。たとえ30秒の動画広告をつくっても、最初の5秒でスキップできてしまいます。

たった5秒。この5秒にすべてを伝えるのは、本当はメチャクチャ難しいです。

しかし松井証券の動画広告は、この5秒で「えっ!そうそう、そうなんだよ!」と思わせることができ、「松井にぶつけろ」というキャッチコピーもどこか引っかかりがあって頭に残ります。(きっと「松井証券にぶつけろ」だったら、この広告効果は半減したと思います)

Youtubeの広告はある程度年齢層・性別によって、ターゲティングできます。

つまり、20歳女性なら「結婚」「就職」といった視聴者のライフイベントに合わせた、6つの動画広告を効果的に展開できるようにしているんですね。

より心に響きやすくしている。しかもライフイベントをyoutubeで巧みに展開できる。一環としたプロモーションに脱帽です。

02.SNSのキャンペーン

matsuiPR@Matsui_PR

TwitterではPR専用のアカントをつくり「不安はぜんぶ、松井にぶつけろ」にあわせてキャンペーンを展開。

ライフイベントにあわせたエピソードをハッシュタグとともに投稿すると、様々な特典が当たるようにして、より「面白さのエピソード」を楽しんでもらえるよう促しています。

と同時に、個々のツイートが拡散していけば、松井証券PRのアカウントの認知度も高まっていく仕組みを取っています。

03.ランディングページ(WEBページ)

最終的に到達するのがランディングページです。

Youtubeの動画広告のあとにリンクが出ているので、クリックすると各ライフイベントごとに、不安→解消をおこなっています。

いまこの記事を読んでいる方はライフイベントにあわせて、どれか1つだけでも中身を見てみてください。

各ページを用意するなんて、手が込んでいますよね…。

松井証券なら初心者でも受け入れられるサービスが揃っていて、しかも手数料も安くて、100年続く老舗で。

「貯金だけでいいのか?」と薄々感じている投資初心者にとっては、まさにぴったりの証券会社の1つでもあります。

「とりあえず、やってみようかな」

その一歩を踏み出せる、最後に背中を押してくれる素敵なページです。

プロモーションは一貫性をもたせると強い

商業用の広告として考えた際に、場当たり的なプロモーションの効果の限界はすぐ来てしまいます。

「不安はぜんぶ、松井にぶつけろ」は、20歳~60歳までの各ライフイベントに合わせて展開しています。

つまり、ほとんどのひとが直面する不安があるわけです。

下手な長ったらしい動画よりも、こうしたプロモーション展開のほうが効果の最大化が期待できるのではと感じました。(商品や期間にもよりますが)

一貫性も大事ですし、どう展開させるかも大事です。

先日ブログにも書きましたが、例えばマイクロドローンさえ使えば「絶対に注目を浴びる」わけではないですね。

撮って動画を公開するだけではなく、「何ために動画を撮って」から考えないと多くの人には響きません。

つくるからには、その思考を持ち続けなければ、価値が生まれてこないと思いますし。

最後にドローンの話をねじ込んでみましたが、やっぱりPRは楽しいですね。

あとがき

松井証券のプロモーションには脱帽しました。

これほどまで衝撃だったのは、アクアのCM以来かもしれません。

アクアCM
今日のブログは、ドローンとは一切関係ない小話です。 映像に関わる人間として、町中に流れる映像、電車に流れる映像、テレビ・映画に放映される映像など、気にかけて見てしまいます。

↑ドローンと関係ないですが、この瞬きを許さないアクアのCMはいいですよ。

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